photo Koichi Torimura
石畳の家
立体的にピンコロ石を敷き詰めた上質な石畳のテラスが緩衝帯となって、内と外を緩やかに繋げている、広い玄関と気持ちの良いリビングがひと続きになった住宅です。
ハザードマップ上の浸水想定地域内であることを逆手にとって、建物の地盤レベルを道路から1mほど上げることで、1階リビングに居るときに前面道路を行き交う人と視線が合わないようプライバシーを守りながらも開放的なリビングとすることと万が一の際の安全性を両立させています。
また、遮るもののない南側からの直射と前面のビニルハウス畑からの眩しい照り返しをどう和らげていくかが大きな課題であったため、2階の南側窓は太陽高度を逆算して真夏の直射が入らないような位置まで引っ込め、1階は室内の天井から続いていくようなパーゴラを設けて日差しを和らげています。
通常はネガティブな要素となってしまう様々な要素を、デザインの力で建物としての個性や魅力に変換させることが出来るという一例です。