photo Toshiyuki Yano
詩の家 〜うたのいえ〜
延床面積約50㎡の建物は「質」を大切に設計する、というコンセプトが全ての根幹となっています。
そうして敷地面積約50㎡という1種低層住居専用地域では非常に厳しい条件にもかかわらず、数字上の面積ではなく空間としてのクオリティーに対するお客さまの深い理解のおかげで建蔽率も容積率も使いきることなく、個性的な豊かさを持った建物が実現しました。
この小さな豪邸では、廊下を設けず大小の門型の空間が繋がっていくという空間構成であったり、たった5畳ほどなのに天井高が約4mもあるリビングであったり、構造上の工夫によって獲得した大開口であったり、微妙な色味やテクスチャーにこだわった外壁であったり、オリジナリティ溢れる床材であったり、個性的なデザイナーズ家具や照明であったり、少しずつ異なる白色の素材の集まったインテリアであったりと、一見ミニマルな建築のようにも見えますが実は複雑な要素の組み合わせが用いられています。
それぞれの良さを上手く組み合わせることで、さまざまなカタチでこの建物の個性とトータルの質の高さに結びついているのです。
「詩のような家が出来上がった」と言ってくださったお客さま。いつ訪れても建物を大切にしてくれていることがわかります。